正しさと楽しさ

大好きな企業のひとつにA社がある。

アウトドア用品を手掛けていて、世界的にも有名だ。

 

この企業、環境問題にも積極的にかかわり、

ダム建設に反対する運動に参加したり、

オーガニックコットンや、水鳥に負荷をかけないように採取した羽を使った服などを作っている。

 

すごくすばらしい企業だと思う。

 

A社の株を買って応援しちゃろうと思ったこともあるが、

なんと株を公開してない。

 

株主さまのために仕事をしてるんじゃない!

という企業の姿勢を感じて、これまた好きになった。

 

だけど、わたしはA社の服を1着も持っていない。

なぜなら、A社の服のデザインに今ひとつピンとこないからだ。

 

着ていて楽しいと感じない服を着るつもりはない。

 

一方、世界的に有名なファストフードの企業がある。

B社としておこう。

 

なにで作られてるか分からないハンバーガーや、

冷えると激マズになるポテトなどを売っている、

世界中のナチュラリストから総スカンを食らっている企業だ。

 

世界各地に出店し、その国の伝統食を壊し、

食べ続けると恐ろしいほどに体調を崩す様子を、

監督自らが体を張って実験する、ドキュメンタリー映画さえも作られた。

 

健康の敵だ。

正しくない。

 

わたしも、B社を応援しようという気には全然ならない。

 

でも、わたしはこのB社が長年販売している、たった100円のアップルパイが大好きだ。

 

カリっと揚げた皮の中に

ドロドロのアップルが入っている。

出来立ては火傷しそうなくらい熱い。

 

これが、、、美味しい。

 

食べてるときは楽しい。

 

正しくはないが、楽しい。

 

買い物は投票だ、と言う。

応援したい企業、支持したい企業のものを買う。

つまり、投票。

 

でも、応援したい企業は、欲しいものを売ってない。

応援したくない企業だが、欲しいものを売っている。

 

正しさと楽しさ。

 

正しさを追求したい人もいるし、

楽しさを追求したい人もいる。

 

どっちでもいいと思う。

その人が幸せならば。

しあわせな時間を過ごせるのならば。

 

 

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